よく見る夢は無いけれど、忘れられない夢がある。ふらついた高校卒業間近に見た夢。あの懐かしのグレーのセーラー纏うノノさんが向こうを見ていて、薄い身体翻し、俺だけに完璧に破顔して言うのだ。「さびしいの?ジジくん」あの涼やかな目元をこれでもかと…
彼の青い林檎の青は、絵の具の青だったのだ。割れた鏡に接吻。接吻はまだ読むので精一杯。▽頁を繰る。その頃ララくんは特に寡黙で、口を開いたかとおもえば飛び出す言葉はよく研がれた鋭利な刃。言葉を知らないひとだとおもっていた。感受性に欠けたひとだと…
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